抜歯が怖いなら静脈内鎮静法がおすすめ！　メリットや治療の流れを解説

歯科治療の中でも、抜歯は痛い・怖いというイメージがあるため、抜歯が必要になった際に治療をためらう方もいるでしょう。

抜歯が怖いと感じる方には、静脈内鎮静法を利用した治療がおすすめです。リラックスした状態で治療を受けられるので、怖さや不安を軽減できる可能性があります。本記事では、静脈内鎮静法の特徴や利用するメリットを解説します。

抜歯が怖い場合は静脈内鎮静法で不安を軽減

抜歯が怖い場合は、静脈内鎮静法を利用するのがおすすめです。

静脈内鎮静法とは、腕の静脈から鎮静剤を注入して持続的なリラックス状態にする方法です。抜歯する部位への局所麻酔と組み合わせるため、不快感を軽減した状態で治療を受けられます。

なお全身麻酔とは異なり、静脈内鎮静法では完全に意識がなくなることはありません。眠りにつく直前のようにぼんやりとした状態なので、歯科医師の言葉に応答できます。

治療中は麻酔科医が血圧や心電図を管理するため、状態に合わせて鎮静剤の量や種類を調整します。眠っている間に治療を終えられるので、抜歯が怖い方におすすめです。

抜歯で静脈内鎮静法を利用するメリット

抜歯に対して、怖いイメージを持つ方もいるでしょう。そのような方の場合、治療を受けるだけでも大きなストレスを感じる可能性があります。しかし静脈内鎮静法を利用すれば、抜歯が怖い方でも治療に対して前向きになれるかもしれません。

ここでは、抜歯で静脈内鎮静法を利用するメリットを解説します。

• リラックスした状態で治療が受けられる
• ぼんやりしている間に抜歯が終わっている
• 健忘効果で怖い思いをする心配がない

1. リラックスした状態で治療が受けられる

抜歯で静脈内鎮静法を利用するメリットは、リラックスした状態で治療が受けられることです。

歯科治療は痛みや不快感を伴うため、多くの方が怖いと感じています。特に抜歯は負担が大きく、治療に消極的な方は多いでしょう。

しかし、静脈内鎮静法では鎮静剤を注入するので、リラックス効果が期待できます。恐怖感を解消でき不安を感じずに治療を受けられるため、抜歯が怖い方におすすめです。

2. ぼんやりしている間に抜歯が終わっている

静脈内鎮静法を利用した治療では、ぼんやりと寝ぼけたような状態でいる間に抜歯が終わります。そのため抜歯が怖いと感じている方でも、不安を感じにくいです。

鎮静剤を注入してから数分でリラックス状態になるため、局所麻酔に気付かない方もいるでしょう。意識がはっきりする頃には抜歯が終わっており、怖いと感じる暇がない場合もあるようです。

3. 健忘効果がある

健忘効果があることも、抜歯で静脈内鎮静法を利用するメリットです。健忘効果とは、記憶が失われる効果のことをいいます。

静脈内鎮静法に使用する鎮静剤には、健忘効果があります。中には治療中の記憶がほとんど残っていない方もいるようです。そのため歯科恐怖症の方や抜歯が怖いと感じる方でも、不安を抱える心配がありません。

静脈内鎮静法を利用した抜歯がおすすめな方

静脈内鎮静法を利用した抜歯は、以下のような方におすすめです。

• 抜歯が怖いと感じている方
• 嘔吐反射があり歯の治療が苦手な方
• 親知らずを抜歯するときの負担が心配な方

抜歯が怖い方の場合、治療時間が長いと感じてしまいます。静脈内鎮静法であれば、うとうとしている間に治療が済むのでおすすめです。治療中はうっすらとしか意識がないため、歯の治療で吐き気を感じやすい方も、不快感が軽減されるでしょう。

また親知らずを抜歯するときの負担が心配な方も、静脈内鎮静法が向いています。生え方の向きが悪い親知らずを抜歯するときや、複数の親知らずを一度で抜歯したいときなどは、静脈内鎮静法が利用できないか歯科医院で相談してみても良いでしょう。

静脈内鎮静法を利用した抜歯の流れ

1. 静脈内鎮静法を利用した抜歯について、治療の流れやアフターケアの内容を解説します。

1. 事前診断

抜歯が必要な場合、まずはレントゲンや歯科用CTで事前診断を行います。歯科医院を受診した当日に、いきなり抜歯することはありません。

また抜歯の方法や麻酔、治療のリスクも医師が説明してくれます。抜歯が怖い方は初回の診察で医師に相談しておきましょう。

2. 抜歯当日

抜歯を行う当日は、食事の制限が必要になります。誤嚥のリスクを下げるため、医師の指示に従ってください。

なお一般的に抜歯の所要時間は30分～1時間程度ですが、静脈内鎮静法を利用する場合は、鎮静剤の注入から治療後の安静時間を含め、2〜3時間程度かかることもあります。

3. アフターケア

抜歯が終わった後は、鎮静剤の効果が切れて意識がはっきりするまでに数分かかります。医師から許可が出るまでは安静にしましょう。

また鎮静剤を使用した後の車の運転は危険です。抜歯当日は公共交通機関を利用して来院してください。

抜歯が怖いと治療を迷っているなら静脈内鎮静法を利用しましょう

抜歯は体への負担が大きく、治療を受けるのが怖いと感じる方もいます。嘔吐反射がある方や、複数の親知らずを抜歯したい方などは、特に不安に思うかもしれません。

そのような方におすすめなのが、リラックスした状態で治療が受けられる静脈内鎮静法です。静脈内鎮静法を利用すれば、うとうとしている間に抜歯が終わるため、治療に対する怖さを軽減できます。抜歯が怖くて治療を迷っているなら、静脈内鎮静法について、医師に相談してみると良いでしょう。