子供の歯医者さんデビューはいつするべき?歯医者選びのポイントも解説
子供の歯医者デビューをいつにするべきか悩んでしまう親御さんは少なくありません。特に小さいうちは、乳幼児検診などで歯科検診が行われることもあり、指摘されてから歯医者に行けばよいのでは?と考えがちですが、それでは歯医者デビューには遅いといえます。
この記事では、歯医者デビューの日や歯医者をどうやって選ぶべきか、また子供のむし歯予防と対策を解説していきます。
歯医者デビューはいつするべき?
子供の歯は個人差があるものの、おおむね6~7カ月頃に生え始めます。実はこの頃が歯医者デビューのタイミング。
3~4カ月おきを目安に、定期的に通うようにしましょう。
「赤ちゃんのときから歯医者に行く必要があるの?」「むし歯はないと思うけど」と思われるかもしれませんが、歯医者さんはむし歯になったら行くところではないのです。
赤ちゃんのときから歯医者に行く理由は「きれいな歯を維持するため」です。早くから歯医者さんに見てもらうことで、むし歯はもちろん、歯並びの変わり方やお口の中の状態も相談できます。
近年、歯科医院では予防歯科という診療科目を取り上げているところも多くなっているほど、むし歯予防のために歯医者に通うことが重要視されるようになっているのです。
また子供に、歯医者さんに苦手意識を持たせないためにも、予防歯科の受診はおすすめです。初めての歯医者がむし歯治療となると、恐い、痛いというイメージが付いてしまう可能性があります。
予防目的なら痛い治療を行いませんし、早くから先生と慣れ親しんでおけば、万が一虫歯などになってしまったときもすんなりと治療を受けてくれる可能性が高まります。
このように子供が小さなうちに歯医者デビューすることにはメリットがあります。大切なお子さまの歯を守るためにも、乳歯が生え始めたらさっそく歯医者デビューしましょう。
子供の歯医者さんはどうやって選ぶ?大人と一緒でもいい?
では子供の歯医者は、どのように選べばいいのでしょうか。
子供の診療になれている「小児歯科」がおすすめ
大人でも苦手に思う方が多い歯医者さんに、子供を連れて行くとなると、心配になってしまいますよね。
子供の歯医者さんを選ぶなら「小児歯科」を診療科目にしている歯科医院を選びましょう。
普段から子供の診療を行い、子供に慣れている歯医者さんならある程度の経験があるはずです。「子供がぐずってしまったら」「きちんと座れなかったら」と心配はつきませんが、小児診療を行っている歯科ならそういったことも分かってくれるでしょう。
子供の歯と大人の歯では注意すべき点が違う
診療面から見ても、小児歯科がある歯医者さんに任せるのがおすすめです。小さい頃は生涯の歯並びの基盤や、お口の中の環境を築く時期でもあります。大人に比べてエナメル質がやわらかい子供の歯はむし歯になりやすく、進行が早いため、早期に発見して治療を始めなければなりません。
小さな歯を治療するための技術も必要です。特に子供の頃のむし歯は歯並びに影響したり、口内環境や歯周病、顎の発達にまで影響を及ぼしたりすると考えられています。
大人の歯とは少し異なる子供の歯の健康維持には、やはりそれを専門とする歯医者さんに依頼するのがおすすめです。
大人と一緒に見てもらえる歯科を選ぶ
保護者の方が通う歯医者なら、お子さまも安心して通いやすいでしょう。保護者の方とお子さまが別々の歯医者に通うのも大変ですから、小児歯科に加え大人が通える一般歯科の診療も行っている歯医者を選ぶと便利です。
一般歯科の診療も行っている歯医者なら、子供が大きくなってからも同じ所に通えるため、小さい頃からの問題や不安点、どのような治療をしてきたかなど、新しい歯医者さんに説明する必要がありません。子供から大人まで一貫して通える歯科も、歯医者さん選びのポイントです。
いくつか受診してみて選ぶ方法も
ちゃんと説明してくれるか、コミュニケーションは取りやすいかなど実際に受診してみなければ分からないことも多くあります。子供の歯となると、丁寧に診療してくれる先生かどうかは特に気になるもの。
相性の悪い歯医者に通ってもお子さまが嫌がってしまい、それが歯医者嫌いの原因にもなります。どこが良いか決めきれない場合は、いくつか受診してから決めるのもよいでしょう。
乳歯のむし歯予防対策
子供の歯の健康維持は、赤ちゃんの頃からの定期的な通院だけでなく、ご家庭でのケアも大切になってきます。
ここからは子供の歯をむし歯から守るために、ご家庭でできる対策を解説します。
正しい歯磨き習慣
子供のむし歯予防対策としては、正しい歯の磨き方が大切です。ただ磨けばいいわけではなく、正しい歯磨き習慣が欠かせません。
生えたばかりの小さな乳歯の頃から、歯磨きをしてあげましょう。赤ちゃんの頃はガーゼなどで拭いてあげるだけでも大丈夫です。
月齢にあわせた歯ブラシも販売されているので、お子さまに合ったものがあれば、それを使ってもかまいません。
「お口の中きれいきれいしようね」「さっぱりしたね」など、やさしく声がけしながら行うと、小さなお子さまでも歯磨きに興味を持ってもらいやすくなります。歯磨きが苦痛なものになってはいけないので、穏やかな雰囲気や、楽しそうな雰囲気作りも大切です。
ブラッシング指導は乳幼児検診などでも行われていますが、磨き方が心配なら歯医者さんで質問してみてください。歯ブラシをどのように歯茎にあてて、どのような順番で磨くのが良いのかレクチャーしてもらったり、実際に磨いている様子を確認してもらったりしましょう。
自分で磨くことに興味を持ってくれ始めたら、遊び半分で磨き方を伝えつつ、食べたら歯磨きをする習慣が付くよう伝えていきましょう。
自分で磨けるようになっても仕上げ磨きを
自分で磨けるようになったら、仕上げ磨きをしてあげます。磨く順番や歯ブラシのあて方など、改めて伝えながら磨いてあげると、歯を奇麗にするだけでなく歯磨きのテクニックも身につきやすくなるはずです。
仕上げ磨きは10歳くらいまで行うことが推奨されています。10歳ですと小学校4年生の年齢ですから、そんなに大きくなっても必要なのかと驚くかもしれません。子供はまだまだ隅々までブラッシングできていないことも多いため、確認の意味でも仕上げ磨きをしてあげましょう。
3~5歳くらいの間は、親御さんの仕上げ磨きがメイン、その後の年齢では磨きにくくむし歯になりやすい奥歯などを中心に、細部を磨くイメージで仕上げ磨きをしてあげてください。
おやつはタイミングを決めて
甘いお菓子や歯に付きやすいお菓子はむし歯になりやすいので、食後の歯磨きが重要です。その他、むし歯予防にはおやつのタイミングも大切になってきます。
だらだらと食べているような状態が続くと、お口の中が酸性にかたより、むし歯ができやすい状態になります。むし歯を進行させてしまう原因になるため、おやつは時間を決めて、食後の歯磨きを行い、その時間以外は食べないようにするが理想的です。
子供にフッ素を配合した歯磨き剤は大丈夫?
フッ素入りの歯磨き剤を使用している大人は多くなっていますが、フッ素入りの歯磨き剤は子共向けにも使用できます。
フッ素は「フッ素化合物」といわれるもので、フッ素を歯の表面に塗布することで結合したカルシウムやナトリウムなどのミネラルが歯の表面に作用し、むし歯のリスクを軽減するとされています。むし歯の予防だけでなく、再石灰化によって初期のむし歯を治す働きも期待できます。
厚生労働省で予防効果に有効なフッ素の使用濃度が決められており、この量を1日3回口腔ケアを使用しても有害な影響はないとしています。5歳までは500ppm、6~14歳までは1000ppm、15歳以上では1000~1500ppmが適応量です。
市販されている歯磨きにフッ素が配合されている場合、どの程度含まれているか確認するとよいでしょう。
歯が生えたら歯医者デビュー!歯医者さんで長くきれいなお口のケアを
子供の歯医者デビューは、乳歯が生え始めたタイミングがベストです。こんなに早くから?と思うかもしれませんが、生涯に影響する歯の健康維持には早くからの検診が欠かせません、信頼のおける歯医者を見つけ、長くお子さまの歯の健康を守りましょう。